単行本:「海の怪」本当にあった怖い話
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はてなブログ企画、今週のお題「怖い話」。第二話ははや太郎の実体験です。
1.黒づくめの女
あれは高校3年生の時。確か秋頃の少し肌寒い季節。
仲の良い同級生で友達の家で集まり、朝まで騒ぎ倒すことが流行っていた。
今思えばそうとう近所迷惑だったと思う。
ご近所の皆さんごめんなさい。
当時よく遊びにいっていた友達の家はマンションの5階。
くだらない会話にゲームやトランプ。今思うと何が楽しかったのかわからない。
多分友達と過ごす時間そのものが楽しかったのかなと思う。
その日はさんざん騒いで疲れたのか。暑かったのかわからないが、誰かが「外にいこう」と言った。夜中だった。
何人かがまとまって家を出た後に、私と友達Aくんが家を出た。
マンション5階の廊下の手すりから顔を出し、下を覗くと先に出ていった友達たちが、マンションの駐車場ですでにたのしそうにワイワイやっているのが見えた。
ワイワイやっているなかの二人が輪を抜け出し、隣のマンションの敷地の方に歩いていくのが見えた。
お、こりゃ面白いことになったぞとAくんと話す私。
実はこの歩いて行った二人、男女なのだが、お互いに好意を抱いていた。しかしなかなか進展がない関係だった。
男の方は身長190センチ近い高身長。女の方は上下黒のスエット。特徴的だし外灯も明るかったのですぐに二人だとわかった。
二人が歩いて行くのを見て関係の進展を期待した私とAくんは階段を駆け降りる。
駐車場にいた友達と合流したら、すでに女友達の方が輪のなかに戻っていた。
「どうだった?」
二人の進展を期待し問いかけたが、「なんの話?」としらばっくれる女友達。
マンションの5階から二人が歩いていくのを見ていたことを説明する。男友達の方から誘って、二人で歩いていったのは明白だった。
男友達の後ろぴったりについていく女友達の姿をはっきり見たからだ。
何度話をしても「私はずっとここにいた」という。
周りの友達も何を言ってるんだ?という表情で同じことを言う。
(全員で私とAくんをだまそうとしているな?)と心の中で思い、少しイライラし始める私。多分Aくんもイライラしていたと思う。
その時長身の男友達が戻ってきた。
何をしていたかと聞くと「立ちしょん」と答えた。
「え?一人で?」
「当たり前だろ」
じゃあ私とAくんが見た全身黒づくめの女は一体だれだ?
もし私一人が目撃していたら、見間違いの可能性もある。
しかし一緒にいたAくんも目撃している。外灯で明るかったし見間違いのはずがなかった。
最初はその場にいたみんなも頭にクエスチョンマークがついていたが、徐々に状況を理解し始めた。
長身の男友達の顔が真っ青になった。
その場の空気が凍りつく。
みんな一目散にマンションへ走り出す。部屋に戻り、会話もなく皆眠りについた。
翌朝何とも言えない空気の中それぞれが家へ帰っていった。
ちなみにその後長身の男友達とスエットの女友達の仲は進展することはなかった。
今でもたまに思い出す。
あの時みた黒づくめの女はいったい誰だったんだろう?
なぜ長身の男友達についていったのか?
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